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フェアトレード専門店     オゾン OZONE 

オゾン店長より

2023年2月12日
フェアトレード店オゾンHP 最後のご挨拶



<オゾンの21年間>

 1 私の理解しているフェアトレード運動です。


植民地支配による搾取や奴隷貿易制度の反省から「人道主義」への模索が

第二次世界大戦後に欧米で起こります。さらに『緑の革命』による多国籍

巨大企業からの労働と資源の収奪という途上国の人々への過酷な

人権蹂躙があります。

1970年代にアジアやアフリカまた中米と南米の生産者らの掛け声(世界貿易

システムの矛盾や世銀などの債務支配への反発)を受けとめ、「どうしたら

自分たちは人間らしい関係性と社会がつくれるのか」が活動する人々の

気づきへとつながっていきます。

1980年代にはフェアトレード精神が、「フェアトレードの原則」として昇華されて

いきます。 地球の南と北に暮らす人々の熱意として。


日本でもフェアトレード事業者が複数創設され、1996年には名古屋で

初のフェアトレード店風“sが愛知県女性総合センター内でオープンします。

世界や先人に習いながら私はオゾンを構えることができました。

もうひとつ忘れてならないのは、日本で
1960年代以降にたくさんの全国規模や

地方規模での市民活動がわきおこり、それらを底流としてフェアトレード事業者

フェアトレード団体らが創立したことです。


  2 
後発のフェアトレード店オゾンの21年間は幸運なことでした。

2001911ニューヨークのビル爆破事件」の後、200110

名古屋市北区大曽根商店街のビル2階でオープン、

20051月よりJR大曽根南口そばの1階へ移転。そして20201月に

自宅玄関で
3年間の営業を行い、合わせて約21年間です。

どの営業場所でもとなりには
NPO法人地域国際活動研究センターの

スタッフであり夫がいつも応援してくれました。

     「石の上にも三年」ということわざがあります。私の当初3年間は

   ひたすらオゾン店のきりもり。
   
   ピープル・ツリー、ネパリ・バザーロ、第3世界ショップ等の商品展示会や

   ワークショップはすばらしい学びでした。

   
4年目からはインドや東ティモールから生産者を訪ねる研修時代。

   仕入先や海外の生産者訪問のほかは

   体力も少ないので店での販売に徹しました。

   
   ところが元気な先輩、フェアトレード店の土井ゆきこさんが、「なごやを

   フェアトレードにしよう会」を
2008年頃から始め、2013年にはFTNN

   結成へとどっぷりフェアトレードタウン運動に関わることになりました。 

   さいわい
30代からの自分の市民活動やニュースレターづくりの経験を思い出し

   何人もの若手編集員で、フェアトレードタウン名古屋ネットワーク(
FTNN)

   の
「惣」を発刊し、フェアトレードタウン運動の記録づくりとフェアトレードの

   普及活動の一端を担えました。

   世間に知ってもらいたいフェアトレードのあれこれを

   写真や文章案として出し合い、話し合ってまとめていく会合の

   なんと愉しかったことか。

   
2014年には熊本市でのフェアトレードタウン国際会議とソウル市での

   世界フェアトレード機関(
WFTO)のアジア会議に参加できました。

   4   お客さんは十人十色でした。 フェアトレード品の観察が好きな方、

    おしゃべりな方、買うものを決めてすぐ帰られる方、ひょっこり来られる方、

    子連れの方、ご夫婦、学生、教員、近所の方。 

    
2011311日東北地震の後はオゾンの店内でもお客さんと心配事を

    話し合いました。お店は、小さなコミュニティにもなりえるのです。

JR大曽根南口駅に移転し、車椅子のお客さんや盲導犬連れ、白杖を使う

目の見えないお客さん、また耳が聞こえない聾学校の生徒さん、

そして高校教師が課外授業でオゾンに
10数名を引率されたなかに

日本語とポルトガル語を話す生徒さんがいたことなども目に焼き付いている

光景です。

「デイズジャパン名古屋展」への出店
etc.など、夫のNPOが主催した

「なごや環境大学」の数々の座学には娘もチラシ制作を担当してくれています。

数限りない多くの方々との出会いと購入と支援に、感謝いっぱいです 

 

      「フェアトレードの10原則」を紹介します。こないだ愛知県知事選挙が

   ありました。

   街頭応援をしながら「“ジェンダー平等”はフェアトレードでも重要なことだよ」

   と隣の知人にしゃべると友人からは「へぇ~そうなの」と。

   私は自分にガッカリしました。

   オゾンに買物にきていた友人に伝え切れてなかったことに。

   オゾンのHPには再度10項目の原則をのせます。1は目的、2はやり方、

   3は前渡し金の制度、4・5はよく知られるようになりました。

   6がジェンダー平等をうたっている項目です。7・8・9・
10も読んでほしい

   今と未来を想う内容です。

   検索は
WFTOの日本語サイトです。

  下記からもできます。
 
https://wfto.com/sites/default/files/10%20FAIR%20TRADE%20PRINCIPLES%
202013%20%28Rio%20%26%20EGM%202013%20approved%20modifications
%29_Japanese.pdf

  

  
 <オゾン終店後のこと>

 
 オゾンをしながら2012年東ティモールへ「手織り体験」へ出かけました。

  そのおり、首都デリ市内のアローラファンデーションビル前の綿(棉)の木が

  3メートルの高さに広がっていてカルチャーショックを受けました。

  ピープル・ツリーのカタログに載っている

  インドのオーガニック・コットンとは別次元です。

  インドのその綿畑でバッタや小鳥が巣をつくり共生する姿も好きですが、

  
3メートルの綿のおおしさにはひれ伏したい気持ちになりました。

  東ティモールの風土やこの綿は人々に

  どのような影響をもたらしたのかと興味津々になりました。

  そして沖縄県読谷村の伝統手織技法と東ティモールのそれが

  非常に似ていることがわかり、どうして似ているのか

  理由を調べたい気持ちになっていきました。

  2015年には2度目の東ティモール織体験の前に思い、5月読谷村の

  「読谷山花織事業協同組合
http://www.yomithanaori.com へ行きました。

2017年図書館で調べた本からの1枚の写真を手掛かりに、韓国のフェア

  トレードで知り得た友人と夫の3人で韓国木浦へ。

  日本の植民地時代の陸地綿栽培地跡、日本への輸出港木浦港風景などを

  見てきました。どれもまだまだ道半ば。

  
2023年から数年後にはなんとかしたいと思います。まずは読谷村で

  伝統手織り比べの展示会をし、織り手の方々と交流ができたらありがたいです。
                              

 この先の私は、フェアトレード店で買物をし、少しのおしゃべりをたのしもうと

  思います。政治の危機、食の危機、生活の危機、日本の軍事拡大危機、

  地球環境の危機、などに
気を使いながら。(2023210日記)

 

オゾンのFacebookは気まぐれに春ころまでは更新しようと思います。



     ”フェアトレードおしゃべり”を

   みなさんと共有しながらこれたことに感謝しています。

   今後ともその愛を身近なものにしていきましょう。


   誠にありがとうございました。(店長杉本皓子、杉本正次)




オゾンのFB

https://www.facebook.com/fairtradeozone/

フェアトレードショップ オゾン 
店主 杉本皓子
         
電話&FAX 052-981-9512
http://aift.jp/ 
462-0813 名古屋市北区山田町3-40

 
                        

関連した写真



WFTOマーク・・・・世界フェアトレード機関のロゴマーク





お花のあるひととき




にわとり柄のタイス・・・東ティモール伝統手織タイス柄




2015年FTタウン祝・・・手織りショールコーナー 




2022.12.30 終店・・みなさんお世話になりました




タイスを陽に当てる・・故ステファニさん縁のタイスほか




読谷山花織・・手織工房でいただいた裂地と左は店長自作タイス




正文館書店本店2Fのフェアトレード店入口・・風s




パキラなど植物・・オゾン店のパキラ・ガジュマルなど



長い間ありがとうございました